eSUN Flexible TPU フィラメント
TPUフィラメントを利用してちょっと作って見たい物ができました。TUPフィラメントを初めて購入し、せっかくなので今回はレビューっぽくやってみたいと思います。
TPUを今回利用と思ったのは新しく作るロボットの外形にソフトな感じや伸びをもたらしたいと思い、中でも何故eSUNのFlexibleTPUを選んだかというと伸びがいいと聞いたからです。
TPUの使用は今回が初なので他のTPUと比較も出来ないのですが、まずはどんなものか簡単な作成で試してみました。
Amazonで購入2021/2/10現在約3500円で、色はC-ナチュラルを購入しました。
他にも黒、グレー、透明な赤、透明なピンク、透明なイエロー、透明なグリーン、透明なブルー、透明なパープルといったラインナップが見られますが、色が塗りやすそうなので白に決めました。
仕様
材質:Flexible TPU 硬度:95A 重さ:1KG 直径:1.75mm 寸法精度 +/- 0.05mm
印刷パラメータ
印刷温度:230-250℃ ベッド温度:熱無し/45-60℃ 密度:1.21g/㎤
破断店伸び:>=800% メルトインデックス:1.2(190℃/2.16kG)g/10min
(参考) eSUN Flexible TPU 3Dプリンターフィラメント TPU
他者で販売しているフィラメントが、価格変動にもよりますが3000円以下の商品も見られる為、やや割高に感じる面もありますが、価格差による違い(低臭気、目詰まりなし、もつれなし、最小限の変形、交差は+/-0.05をうたっています。)があるのかどうかが気になります。
所有する3DプリンタはAnycubic Mega S 、ノズルは付属の標準ノズル0.4㎜
3DCADはFusion360、スライサーは Cura4.8.0 これらを使って印刷します。
箱を開くと厳重に真空にパックされ、先端はテープでしっかり留められていました。今までPLA2社しか使ったことありませんが、PLAよりしっかり真空パックされているような気がします。PLAより湿気に弱いのかな?こりゃ保管が大変そうです。
ラベルには印刷の目安である(プリント温度200~220℃ 、ベッド温度60~80℃)が書いてます。アマゾンでの表記と違うな・・どっちなの?
フィラメントを差し込む為にテープで留められている部分を剥がしますが、透明で持った感じやわらか!!。TPUってこんなに柔らかいの!?ビニールチューブみたい!!
先端のテープはのりとか付いてると嫌なのでハサミで先端を落とそうとしましたが、柔らかすぎて切りにくいくらいです。
3D プリンター設定(Anycubic Mega S)
TPUの確認として以下の4種類をFusionで用意しました。
左から直方体(3㎤)、正円(3㎝ 厚5㎜)、リング(3㎝ 厚2.5㎜)、
円柱(1㎝ 高さ100㎜)を作成し、伸縮・曲げ等を確認します。
Cura 設定
実はこの印刷の前にPLAでの0.1ノズル使用テストで目詰まりを起こしてしまい、
一旦0.4に戻してますが応用製作は難しいと実感し、かなり慎重になってます。
その為、3Dプリンタでは有名なはるかぜさんのサイトを参考にしてCuraの設定をさせて頂きました。この方は3Dプリンタを熟知された方で本当に勉強になります。
同じにしたところもありますが、マシンも使用フィラメントメーカーも違うので温度などは変えています。
1 Quality(品質)
標準ノズルが0.4なので厚みは半分の0.2にしています。
2 Shell(外壁厚)
Top/Bottom Thickness をサイトを参考にして1.0に、Wall Thicknessは1.2で特にそのままです。
3 Infill(充填率)
4 Material(温度)
ここは使用フィラメントとマシンが違うので変えてます。
アマゾンのサイトと、フィラメントのラベルが違いますが、当然ラベルが正確とし、
(プリント温度200~220℃ 、ベッド温度60~80℃)
温度は高い方が良さそうなので220℃、ビルドプレートは低い方が良いので60℃としてラベルの範囲で設定しました。
Flow吐出量は100%です。
5 Speed
お値段の分、質がよいのか?3Dプリンタと相性がよいのか、他のTPU利用のブログでみかけるエクストルーダーの詰まりや、リールを回しやすくするような工夫は必要なく、物理的な面ではそのまま使用出来ています。
低価格プリンタながら、特に失敗することも無く一発で出来たのはフィラメントのお値段の価値がありました。
素材状態では透明なのに、完成したらちゃんと白になってます。
ラフトを使ったので細カッターを差し込みますが、PLAよりもラフトと一体感が強くはがれにくいです。
PLAだとラフトを剥がした後もバリバリ削れますが、TPUだとラフトが張り付いて残った場合、結構一体化しているので削ぎ落しが大変です。
形状や、作成の密度によると思いますが、今回は球体と立方体は結構堅いです。
指でぐっと押さえたら少し凹むような弾力性はありますが、TPUといってもゴムボールのような弾みはありませんでした。
リングと、円柱はかなりしなってくれますが、それでもゴムのような”びよーん”とするような質感はありません。
TPUは加工できるか?
他のメーカーの伸び率は分かりませんがTPUを調べたらスマホカバーが出てくるのでこういうものなのかな?
印刷出来上がりの写真のように糸引きがありますし、ラフトを剥がした際に張り付いた残りが発生します。
なめらかにしようと紙やすり200番を使ってみましたが、さすがに200番ではギザギザにしかなりませんでした。
それならばと、2000番を使用してみましたが、こちらも細かいケバが出るようです。
はんだごてでゆっくり削る(溶かす?)のが一番きれいになりました。
リングの方もハンダごてで削ってみました
最後に手持ちのカラーで塗装してみました。
リングはMR HOBBY 水性ホビーカラー イエローグリーン
立方体は タミヤカラー(ラッカー系)TS-18 メタリックレッド
立方体の別側面は下地としてゴムにも使えるミッチャクロンを使用しました。
TPUが堅め状態だったとしても、弾力があるのだからそのままではすぐ剥がれ落ちするのではないかと、下地を使ってみましたが、なくても問題無さそうです。
予想外に水性ホビーカラーも剥がれることなく使えそうです。
元が白を購入だから、色塗りもしやすいです。
低価格プリンタにも関わらず、詰まることもなくきちんと印刷出来ました。
初めてのTPUにも関わらず、きちんと印刷出来たことに満足しています。
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