ぎんてんのロボ工房: 2月 2019    

2019年2月18日月曜日

eagle回路図をタッチペン(サーフェスプロ)で作成

eagle回路図をタッチペン(サーフェスプロ)で作成

サーフェスをお持ちの方は、使用感に関して既にご存知だと思うので、この記事は必要ありません。



サーフェスは気になるけど高いし、持ち歩きで回路作成とか使えるのかな?高い金出して使い物にならなかったら意味無いしと、購入を足踏みしている人はご参考にしてください。マイクロソフトのホームページとか見ると、すごくお洒落でかっこよく、スタバ等でスマートに使いこなす自分をイメージした夢だけが先行して広がってしまうでしょう。
ですが実際使ってみるにはどうなんよ?っていう面があると思います。
(もちろんPCが一台目ならデスクトップでマルチモニタにして、回路図とボード図を同時ビューにするのが絶対良いですが)

ぎんてん所有のサーフェスは2017年発売のSurface pro(5代目)数字のつかないタイプです。(2018年の夏ごろ買いましたが・・・)
Surface pro4(201510)とSurface pro6(201810)の間にあたります。
グレードは色々ありますが、ぎんてん使用のサーフェスのスペックは

OS Win10 pro 
プロセッサ i5-7300U
メモリ  8GB
ストレージは 128GBとなっています。

利用目的はeagleやPICにおけるMPLAB目的の為、高スペックがもちろん欲しいところではありましたが、予算もあってそれなりの使用感が見込めるであろう中スペックに決めました。
ストレージは、サーフェスに大データは保存するつもりはないので低めにしました。
(余談ですが、ぎんてんの仕事の関係で、エンドユーザーにモバイルを勧めることが多々ありますが、ご購入されたサーフェス6のOSがproではなく、あわやトラブルになりかけました。最新のサーフェス6で最高スペックi7でありながら、OSがproではない選択の余地があるなんてどうなのよ。業務でご購入されるならOSはproをお勧めします。このブログを見る人にとっては当たり前の話だと思いますが・・・)

この執筆はこたつでぬくぬくと書いており、これだけでも十分に買った価値があるのではありますが(笑)。
又、予算の都合上暫くペンの購入は見合わせていましたが、昨年末にようやく購入出来ました(汗)。
ペンは4096段階の筆圧検知のついた現行型の純正Surface ペンです。(1024段階の旧式には注意してください)
マウスは予算の都合上、未だサードパーティ製を使用しています(汗)

さて回路の方ですが、なんちゃってA106の制作で計画中の回路をテスト的に作成したいと思います。今回はあくまでもペンを用いての使用感の為、eagleの細かい説明は省きます。
又、回路制作のレベルが低い点はご容赦ください(汗)。

なんちゃってA106のベースであるトランジスタ技術201803月号AI電脳制作と、タイアップされた共立電子さんの基板ですが、ラズベリーパイの使用可能なGPIOはもし使えるとしたら9本とふんでいます
下の画像肌色の部分ですが、使えるとしてもあきらかに不足しそう。

不足を補うためにシリアル入力ーパラレル出力というのに挑戦してみようと思います。
なので今回、ラズパイ→74HC595→TA7291P→モーターという想定で、74HC595とTA7291Pの箇所をeagleで作成してみます。


ちなみにこのサーフェス、
ブラウザ見るにしても、コタツで、運転席で、トイレ(持ち込むなよ)で、床に置いて、場所を選ばず、ペンでスクロールしたりアプリ切り替えたり。手で画面を操作じゃ遠くて疲れるけど、肘を伸ばさず、手首だけで画面をほいほい直接操作していけるのがすっごい便利なんですよね。マウスと同じ感覚だが場所がいらない。

しかもこの純正ペン、ちょっと小回りが利いてて、ペンの後端を一回押すと、
画面右側に付箋やら、手書き用の白紙スペースやらのランチャーが立ち上がり、
二回押すと手書きを追加出来るスクリーンショットが立ち上がる。もう一回押すと元にもどる。デスクトップだとこの使用感はない!。
手書き用の白紙スペースが、消去しない限り残ってて別作業しながらアイデアを追加していけるのが超便利です。(ペンでボタン押さないと元に戻れないのがうっとおしいですが。タスクーバーで切り替えれたらいいのに。)
この白紙スペースを使って、ブロック図のような物を描きます。



動画ですが、ぶきっちょに書いてますがサーフェスの前に撮影用のカメラを置き、手書き感とペン反応が見えるように無理な体制で書いているので、普通の体制であれば自然に書けます。又このサーフェスとペンの組み合わせ、ペンが画面近づいていれば、手が画面にふれても反応しないので小指で画面を抑えながら書いています。ペンのみ反応してくれるのが非常に便利です。

ところで、サーフェスペンの使用感テストで、eagleが起動はするのに新規インポートしたライブラリが2台目PCであるサーフェスでは呼び出せず(出てこない)暫く悩んでました。
1台目利用であるデスクトップをクラウドアカウントよりログアウトすると、利用出来るようになりました。(メーカー記述のサブスクリプションの複数利用不可っていうのはそういうこと?)

又、今回のインポートライブラリの利用はトランジスタ技術2013年05月号の付録、2000品種!トラ技部品ライブラリのCDを利用しています。




さてeagle回路図の作成ですが、eagleのバージョンは9.2.2free(201901)もちろんキーボードとマウスがあれば、より回路作成しやすいところですが、ここはペン使用感の為これらは使用せず、あえてタブレットモードのみで作成したいと思います。
ラズベリーパイから74HC595Nを通してTA7291そしてモーターへ。
全体としては下記のイメージになりますが、枠の部分だけ作成します。


簡単な回路になりますが、この部分をペンで作成したいとおもいます。

又、基本的にEagle回路制作の操作方法は自分のバイブル
基礎からのプリント基板製作―Autodeskの基板設計ソフト「EAGLE」を使う (I・O BOOKS) 
佐倉 正幸 著

を参考とさせて頂きながら制作して行きます。



※ 反応や操作感等、文よりも動画で見たもらった方がイメージが使いやすいと思うで、
今回は主に動画メインで記述します。
又、画面の前にカメラをおいてその後ろから操作しているので若干ぎこちないかもしれません(笑)。

1 起動・新規作成動画
Eagle起動はダブルクリックしてから一瞬間があります。
あれっ?ちゃんと押せなかったのか?ともう一回ダブルクリックして気が付いたら二重起動になってたりするくらい。スペックは悪くないはずなんだけど。モバイル用i5だからなのかな?

起動してまず気になるのが、デスクトップに比べて色合いが違います。
タッチパネルのせいでしょうか?
薄緑がかかってるような。回路制作に差しさわりはないですけど違和感を感じます。

そして部品選択ですが、見ての通りペンの反応はEagle使用においてもすごくいいです。
ペンを画面に近づけていれば手は反応しない機能、これはEagleアプリケーション使用時も同じです。
ただし部品を配置する時、もたつきというか遅延がある時があります。これもCPUの処理のせいなのか?タッチパネルの特性なのか?遅延がある時はすぐわかるので、ちょっと待てばいいのでそれ程気にはなりません。

5V電源 supply2→VDD
GND supply2→GND
9V電池 battery→AB9V(バッテリーで他にいいのがなかった)
抵抗 rcl→R-EU→0207/10
コンデンサ rcl→C-EU→C-EU025-024X044
LED led→LED→LED5MM
モータードライバ interface→TA7291→TA7291P(トラ技の付録よりインポート)
シリアルパラレル変換 74xx-eu→74*595→74HC595N
これらの部品を追加しました。


最初、通しで動画作るつもりでしたが、あまりにも長くかったるくなりそうなのと、
説明も加えるので分けて作成することにしました。

自分がサーフェス検討において気になったところは、
まずEagleはアプリケーションとして対応しているのか?推奨スペックの記述もなかなかみつからないし、windows10 64ビットは対応しているのか?
しかしこれは2018の時点ではほとんどのPCがwindows10で販売だから、OS選択の余地は無いのですが、タブレットパソコンとしてはコンポーネント仕様(あまり良く知りません)の面でなんかエラー出たりしない?
またせっかくのタブレットなんだからペンで回路図引けたら良さそうだけど、
アプリケーションとしてはペンは動かなかったりして?
ペンが取り合えず反応したとしても位置がずれずれだったり、使い物にならなかったりして?
アプリによっては実際そういうことって意外とあったりしますよね?

次の動画でラインを引いていますが、今のところエラーも出ていないしラインを引く反応もなかなかいいです。
動画の方がちょっと長めになりすぎてしまったので、ライン引きの感じだけ確認したいかたは3:55あたりから8:45あたりまでを参照していただければ良いとおもいます。


自分がきちんと機能を使いこなせていないのと、画面が小さいので部品選択のポイントをミスって、Eagleからの怒られるエラーは出てますが(笑)。
そんな時は老眼の味方。必殺の指で画面拡大!です、(笑)。

この回路作成は、なんちゃってA106での使用を目的としています。
今回の趣旨とずれるので、機構編のページの方で又説明しますが、
74HCに、LEDを先の図面から追加しています。
先のブログ記事ではライト部はただのカラーアクリルにしていましたが、
ブログ執筆中に町中で集光アクリルというのに魅せられてしまい。紫外線LEDも追加することにしました。
アクリルがさらに半透明化したのでラズベリーパイのNoirカメラの暗闇用に赤外線LEDも追加したくなったのです。

ここで動画をすぐボード編に取り掛かかるつもりだったのですが、ERC(回路図)チエックをかけてエラーになり(繋がってないところがいっぱいあるから当たり前なのであんまり気にしてなかった)、そういえば抵抗値を記入してなかったなと。
ちゃんと計算して値を入れようと、LEDを買う時にもらったデータの紙を確認したら・・・

赤外線LED OSI5LA5111A 1.6V 100mA 940nm 15° 60mW/sR
3Φ紫外線(UV)LED CB-204QPC 365-370nm vf:3.4V If:20mA 波長:365-370nm
高輝度LEDの紙は見当たらないけど30mAとして。

え?赤外線LED100mA??そんなに電流必要?制限半分値で使うとしても50mA?、ホンマに?
しかしデータシートを探すと100mAでいいような。

GPIO一本の出力が16mAが目安で、全体で50mAまで。それ以上流すとラズパイが壊れるって勉強したよ!
https://tool-lab.com/make/raspberrypi-startup-22/


ラズパイから直接電流を流す訳ではないので壊れるのは大丈夫かもしれませんが、全てのピンを利用すれば電流が不足するのは明らかなので、しばらく悩んでました(笑)。
”Eagleでペンタッチの操作感覚のイメージ”ったって、いい加減な回路図書いても意味無いし。

その為、2/3動画アップロード後になってしまいましたが、トランジスタアレイTD6208APGというのを追加して回路図を修正しました!
こんなもんあるなんて知らなかったよ(笑)。

※後に別のサイト様で74HC595Nも全体で70mAと知りました。やはり74HC595Nを利用しても全てを直接駆動は難しく、この方法しかないようです

以下がボード図の作成動画です。
Eagle自体がまだまだ不慣れで手落ちもありますが、参考にはなるかとおもいます。
又、回路図は至らぬ点が多いですが、ちゃんと動く回路を考えた証明の為、冒頭に動作テストを付属しました。



結論として、ボード図作成に対してもeagleの利用においてエラーの発生はありませんでした。
又ペンの利用においても反応は良いです。
ただBluetooth上の問題か、やはりまれに一瞬遅延を感じる事がある時と、
画面が小さいので部品選択のポイントが良く分からず、上手く動かせない事はありますが、慣れれば問題無い範囲かと思います。
後は文字入力や文字の切り替えがソフトウェアキーボードではめんどくさいのと、
このブラウザ等の入力に関してですが、ペンでコピぺが上手くできないので、
ショートカット等使うのにハードウェアキーボードがあった方が楽だったりします。

電車の中や車の中で、思い付いて回路の確認や修正等、ペンを利用したモバイルで使えるのはホントに便利です。マウスだと場所を選ぶし、帰宅するまでに忘れてしまう。
ちょっと予算が高めについてしまいますが、まだ検討中の方がおられたらそれだけの価値はあると思います。(SurfaceGoに関しては分かりません)
以下参考です。



※回路図に関してですが、最初の記述より修正や変更が大幅にあったので、
次回から勉強した内容や自分なりに考えた点を記述していきます。

シリーズリンク

eagle回路図をタッチペンで作成 補足(74HC595)へ
eagle回路図をタッチペンで作成 補足(TD62083APG)へ